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先週は審判長を呉清源九段が務めたが、この日は大盤解説を行うマイケル・レドモンド九段があたることになった。
マイケル・レドモンド九段
ペア碁はうまく打つとこれほど楽しいものはなく、また思うように行かないとこれほど辛いものもありませんね。 今日は解説を担当しますが、開場の皆様はどうぞ棋士の対局姿を間近に観戦しつつ、合間に解説を聞くなどして一日お楽しみください。」
出場棋士紹介
小林女流名人・女流本因坊と山下棋聖ペア(左)と加藤五段と趙九段ペア(右)
出場棋士紹介
青木八段と大竹名誉碁聖ペア<(左)と岡田女流最強位と張本因坊ペア(右)
出場棋士紹介
大澤女流鶴聖と結城九段ペア(左)と祷五段と二十五世本因坊治勲ペア(右)
出場棋士紹介
矢代五段と柳九段ペア(左)と佃四段と林名誉天元ペア(右)
準々決勝戦の組み合わせは以下のとおり。
小林泉美・山下敬吾ペア 岡田結美子・張栩ペア
VS VS
加藤朋子・趙善津ペア 青木喜久代・大竹英雄ペア
大澤奈留美・結城聡ペア 佃亜紀子・林海峰ペア
VS VS
祷陽子・二十五世本因坊治勲ペア 矢代久美子・柳時熏ペア
先週から大盤解説を担当しているマイケル・レドモンド九段、聞き手・潘坤ト初段の二人にそっと予想を聞くと、
解説聞き手の潘初段
潘初段
そうですね。一回戦、一番の見どころは大澤・結城ペア―祷・二十五世本因坊治勲ペアの戦いでしょうか。大澤・結城組は二人とも鶴聖ですからね。早碁が得意なもの同士、息も合っているし、なかなかです。対する祷・二十五世ペアは実績からも最強ペア。勝ったところが優勝候補だと見ています。反対の山では、やはり小林・山下ペアと岡田・張ペアでしょうか。」
解説者マイケルレドモンド九段と聞き手の潘初段
マイケル・レドモンド九段
私も潘さんと大体同じ意見ですが、一つ侮れないと思われるのが青木・大竹ペアです。なんといっても大竹先生は相手の心理を読み解くのが得意ですからね。他三人の心は全てお見通し、といった雰囲気があります。岡田・張ペアは強いけれども、張くんのするどい読みに波長を合わせていくのは大変かも、という気もしますね。」
対局場内
開場にはたくさんのファンの方がお見えだった。真剣勝負をこれだけ間近に見られるのも、本大会ならではの魅力。試合も佳境に入ってくると、張本因坊は顔を真っ赤に染めて上着を脱ぐ。
と、向こうから大きなボヤき声がした。様子を見に行くと、二十五世本因坊治勲がタイトル戦の時と同じくハンカチを口にくわえて、頭をかきむしっていた。
解説会場内の様子