リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権
report

■リコー杯2000 第1・2回戦

2連勝4ペアの準々決勝進出と2連敗4ペアの失格が決まった。この8ペア16名の棋士はここで「お疲れさま」。1勝1敗の8ペアは、3局目の準々決勝戦進出決定戦に臨む。3局目は、考慮時間が5回に短縮されて行われた」


準々決勝進出決定戦対局組み合わせ風景

知念かおり女流本因坊
「林先生に助けてもらいました。私が悪手を打った時、林先生が一瞬困ったような仕草をされたので、次はそれが少なくなるようにしたい」
林海峰九段
「まったく知念さんのおかげ。こっちの悪い手をカバーしてくれた。2年連続のペアで、やっと棋風がわかってきた」

知念・林ペア


知念・林ペアVS小山・依田ペア
小山滿鶴五段
「負けるとつまんない。2局目が一番楽しかった」

梅沢由香里三段
「疲れたー。次は少しでも片岡先生を疲れさせないようにしたい」
片岡聡九段
「フーッ。全局ヨレヨレだったけど、何とか。次は来週?今日勝ち残れるなんて思ってなかったから。今日はすっかり堪能しました」

梅沢・片岡ペア


青木・小林(覚)ペア
青木喜久代女流名人
「定石崩れになっちゃった」

穂坂繭二段
「山田くんのおかげ。大先生なんだけど、私より年下なので、リラックスして打てました」
山田規三生七段
「ツキだけ。最後の碁は3人とも気付いてなかったところを穂坂さんだけ気付いて狙ってくれたおかげ。今日2回も勝つと思ってなかったので、次もこのツキを持って打ちたい」

穂坂・山田ペア


大竹九段の予想で本命だった祷・王ペア
祷陽子四段
「また本命に推してもらったのにダメでした。もう本命印を打たないで下さい」

吉田美香六段
「妙に緊張してしまって。迷惑をかけまいとするストレスが溜まりに溜まって、1局に1回必ず発作(笑)が出た。1回発作が出ると、その後は落ち着いて打てる。後のフォローが間に合うかどうかが勝負」
東野弘昭九段
「ツイてました。最後の碁は1路左に打たれたら投了するところだったのですが。ペア碁は関西棋院勢にゲンが良いみたいなので、頑張ります」

吉田・東野ペア


大沢・武宮ペア
大沢奈留美女流鶴聖
「結果はともあれ、すごく楽しかった」
武宮正樹九段
「最後はトン死を食らっちゃって。残念だけど楽しかったからいいや」

こうして各人各様のドラマがあった熱い1日が終わった。この日勝ち残った8ペアは、12月18日同所で準々決勝、準決勝を戦うことになる。
なお、この大会の特色でもあるベストドレッサー賞には、322票中77票を獲得した梅沢・片岡ぺアが選ばれた。


ベストドレッサー賞の梅沢・片岡ぺア

(取材:高 成謙)