リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権2005
report


9路盤対局抽選風景

残る一勝一敗ペアが9路盤対局で準々決勝進出をかける。
控室では、短い時間ながら9路盤の研究会が始まった。
「9路盤、緊張するね」と真顔で話すのは王立誠十段。 小西八段は熱心に実戦で肩慣らし。 二十五世本因坊治勲も「三村さんは二連勝? じゃあ、勉強する必要ないんだね」と横目で周囲を気にしながらも9路盤研究に励んでいた。

大澤三段と今村九段ペア(左)
VS
矢代五段と小林九段ペア(右)
加藤四段と王(立)十段ペア(左)
VS
加藤(朋)五段と依田碁聖ペア(右)
小林 女流名人・JAL女流と山下天元ペア(左)
VS
小西八段と石田九段ペア(右)
小川六段と二十五世本因坊治勲ペア(左)
VS
金三段と羽根棋聖ペア(右)

9路盤対決で予選を突破したペア4組

では、最後に、9路盤対局で準々決勝に駒を進めた4組のコメントを。

矢代久美子五段:「9路盤は、去年はヨセでごまかして勝ったのですが(場内爆笑)、今年は光一先生がすっきり決めてくださいました。すごくうまくいっちゃって」

小林光一九段:「9路盤は一年に一回打つだけで、でたとこ勝負ですね。矢代さんが迫力があって、どんどん強くなってくれて助かりました」


小西八段と石田九段
小西:「9路盤は、去年この大会で打って以来。対局前に急いで研究したのが効果あったみたいです」

石田:「実は昨日の夜から作戦会議、というほどのものでもないですけど、をしておりまして。9路盤は、小西さんが最後にうまく損をしてくれて半目勝てました」

加藤(啓):「9路盤の対局の場所が一回戦と同じだったんですけど、一回戦は負けたから、反対に座ろうと…」

王(立):「そう。それが勝因です(場内爆笑)。加藤さんとは棋風が似てると思います。来週が楽しみです」

金賢貞三段:「もう、すごく緊張して、とても碁を打つ状態ではなかったのですが、そうしたら羽根先生が『僕、ペア戦で勝ったことないから気楽に打っていいよ』と言ってくださって(場内爆笑)。これで、こわいこわい奥様に報告ができます」(羽根しげ子初段とは大親友)
楽しいインタビューに会場も沸く
羽根直樹棋聖:「家で『一局ぐらい勝ってこい』と言われてきました(場内大爆笑)。二局目が長引いたので、終わってから9路盤対局まで全く間がなくて、おかげで何も考えずに打てのがよかったのだと思います」

予選2連勝で予選を突破したペア4組

ベストドレッサー賞には、梅沢・王(銘)ペアが選ばれた。

梅沢:「毎年、ものすごく気合を入れるんですけど、今年は美容院に行っただけで…」

王:「相手が僕だと思って最初からあきらめてたんでしょ?」

梅沢:「いえ、でも、銘エン先生の髪型にそろえてみました」

ベストドレッサー賞を受賞した
梅澤五段、王(銘)九段
滝ペア囲碁協会理事から賞品を進呈
子どもの嬉しそうな顔に2人もにっこり

史上最高1100人を超えるペア碁ファンが集まり、大盛況に終わった第1・2回戦。
12月11日(土)に行われる準々決勝・準決勝戦もお楽しみに。