リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権
report
■リコー杯決勝戦
依田名人ふたたび和服で登場
小学生大会が同じ日に開かれていたわけだが、もし日程がずれていたら、リコー杯の会場はどうなっていたか……。それは別にして決勝戦の当日。吉国一郎・日本ペア囲碁協会会長のあいさつにつづき、呉清源審判長が壇上に立つと、会場は妙な緊張感に包まれた。伝説の棋士を目の前にして、地元ファンは呉大国手の姿を注視していた。中国語のあいさつが終わると、割れんばかりの拍手が響く。これは過去の業績に対してではなく、今なお21世紀の碁を探究しつづける姿に対する敬意の表れではなかったか。

台湾でも扇子の抽選を実施
まもなく開幕
地元テレビ局も取材に
さて、この日は依田名人が和服で登場した。一回戦からすべて和服で通すところは、いかにも依田名人らしい。

楠 光子七段・依田紀基名人ペア 大澤奈留美二段・林 海峰九段ペア
対局前の花束贈呈(財)日本ペア囲碁協会理事 滝 裕子より
ご挨拶 (財)日本ペア囲碁協会 会長 吉國一郎 ご挨拶 (財)海峰文教基金会 会長 林 文伯様
ご紹介 (財)交流協会 台北事務所長 山下新太郎様 ご紹介 (株)リコー代表取締役会長 浜田 広様
ご紹介 (財)台湾棋院文化基金会 副理事長 翁 明顯様
ご紹介 中華民国囲棋協会 副理事長 何 信仁様
ご紹介 (財)日本ペア囲碁協会 評議員・事務局長 瀧 久雄
秒読み:知念かおり女流棋聖 記録:矢代久美子三段
呉審判長の開始の合図は中国語。それを日本語に、あるいは日本語を中国語に通訳しながらの司会は、林九段のお嬢さんである芳美さんに白羽の矢が立った。「私、中国語が話せなかったので、初めはお断りしたんです」という芳美さんは、急ぎ北京に飛び、一心不乱に習得に励んだという(現在も留学中)。その甲斐あってか、芳美さんの司会ぶりを呉氏が絶賛していた。

ご挨拶及び開始コール 呉 清源九段(大国手)
司会 林 芳美