リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権
report
■リコー杯2001決勝戦
本因坊の絶妙な?大盤解説
対局は握って大沢・林ペアの先番。ところで、大盤解説に立った王本因坊と楊九段は、スタッフとの打ち合わせで「すべて中国語による解説」となった。日本から同行した関係者、取材者としては何を話しているのかさっぱり分からない。ヘイ(黒)、バイ(白)、シア(下辺)、フアンイン(歓迎)といった断片だけは聞き取れたものの、対局の微妙な流れまでは理解できない。しかも、時折どっと会場に笑い声が上がったりすると、二人の解説が順調に進んでいることが分かる。

さて実際の進行だが、黒の実利と白の模様という骨格が出来上がる。とくに右辺白16のボウシや白28ノゾキ、下辺白32の大ゲイマに至る一連の手順はすべて依田名人の着手(4の倍数)。その間、楠七段は依田名人の着手をつなぐように、自らは左下の形を決めていく。二人の呼吸はぴたり合っているようだった。