リコー杯プロ棋士ペア囲碁選手権
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本大会は、初日に行われる二回の対戦から、準々決勝戦に進むベスト8が決められる。まず、二連勝した4組のペアは文句なしに、準々決勝戦に出場、二連敗組みは残念ながら、ここで姿を消す。問題は、一勝一敗組みから、どうやって4組を選ぶか。
一昨年までは、一勝一敗組み同士で、三局目を打ち決めていたのだが、一日三局の対戦はプロにとっては、体力的にも厳しく、時間もかかり問題が多かった。そこで昨年は、思い切ってペアの年齢を足し、高い順に4ペアを選ぶ、つまり、高年齢ペアから順に準々決勝進出とした。
今年はこれが逆転し、ペア年齢の若い順に優先される。昨年とのバランスを考え、不公平感を改めるために、逆の規定にしたわけだが、「やはり年齢で勝負が決まってしまうのは、どうも」という意見もあり、来年度以降は時間のかからない9路盤を使う等の一勝一敗組みによる三局目の対戦が検討されているとも。
さて、いよいよ抽選の始まり。本日、不在の棋士の分は、関係者が代理で務めた。
次々と決まる組み合わせに、会場の面々は興味津々。ため息が出たり、小さく手を叩く人も。
会場を一番沸かせたのが、大竹英雄九段。なぜかくじを引く前から、「絶対、杉内先生だよ。間違いないね」と、宣言。
見事、その通りにくじを引き当てて、「ほら、見ろ。どうだ」。
みんな、ビックリ。最高齢ペアの誕生。絶対、二連勝しなくてはならないから、かえって気合が入って、いいというもの?
全ての組み合わせが決まったところで、恒例、大竹九段による予想独演会。
大竹「まあ、誰が見ても本命は小林泉美、山下敬吾ペアでしょう。強いもの同士。群を抜いて三重丸です。対抗は、加藤朋子、柳時薫ペア。三番手が、加藤啓子、小林光一ペア。これで決まり!」とたんに会場から、「毎年、当たってませーん」。声の主は、浜田会長だった。