依田名人の言葉を理解するために、ここで少し今年の規定についてご説明しよう。リコー杯は、毎年16組が出場。一、二回戦を行い、そこで勝ち上がった8組が次回の準々決勝戦へと進む仕組みだ。二回戦を終えた時点で二連勝のペアが4組、ニ連敗の組が4組、そして一勝一敗のペアが8組出ることになる。この一勝一敗組のうち、四組だけが二連勝組とともに準々決勝戦へと進むのだが、その四組をどうやって選ぶかが問題。以前は、一勝一敗組だけで更にもう一局打って決めていたのだが、それでは一日三局打つことになってしまい棋士への負担も重く、また時間もかかってしまうことから運営の上でも不都合が多かった。そこで昨年からは新しく規定を設けて便宜的に一勝一敗組から上位四組を選ぶことになった。選考基準は、ずばり「年齢」。ペアおのおのの生まれた日からリコー杯2002の初日12月8日までの日数を足してペアポイントとし、昨年はそのペアポイントの「高い」順に優先した。そして、今年は昨年とのバランスと公平さを保つために、一勝一敗の場合はペアポイントの「低い」順に優先する。よって今年は、小林(泉)・山下ペアのように若いもの同士の場合は、一勝すれば準々決勝に進出でき、逆に杉内・大竹ペアや楠・依田ペアのようにペアポイントが高いペアは絶対に二連勝しなければ準々決勝戦進出はままならない。 |