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そして対局が始まる。 「握り」の結果、小林泉美・山下敬吾ペアが黒になった。 対局中でもカメラのフラッシュが光り、テレビのカメラも対局者に向けられ続けている。
序盤は小林女流最強位の得意な布石に山下九段が合わせた。
武宮「でも、得意といっても夫婦で勉強してるんですからねぇ・・・」 |
中盤戦の入り口で、小林が厳しくしかけた。
武宮「決断の一手です」
会場が息をのむ。 |
そこから激しい攻防が続き、観客も手に汗を握りながら、局面のゆくえを見守っている。
武宮「これはもうなるようになりますね」
「すごいことになりました。この手(が原因)ですね。これは泉美ちゃんかなぁ」
「(お腹に子供がいるので)やはり、恐ろしいパワーを感じますね。 |
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中盤の戦いで黒の小林・山下ペアが優位に立つと、
武宮「白の姿が重い… 重いけど形勢はどうか?ということはあります」
小川「気持ちよく打って、数えてみると…(負けている)ということはありますか?」
武宮「よくあります(苦笑)」 |
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しかし、実際に黒がリードを広げた。
このまま終局するのか?というところで、黒の地中に白の鈴木・張ペアが勝負手を放った。
観客の興奮は最高潮に達する。
武宮九段も「いやーこれはすごいことになっています」と状勢判断も容易ではない様子。
武宮「もうわかりませんねー。どっちが勝ってもこれだけ戦えば本望でしょう。」
小川「あ、山下くんが頭を抱えていますね」
武宮「解説していても目が回ってきました(笑)」 |
白の勝負手が効を奏し、鈴木・張ペアが逆転に成功。小林・山下ペアが投了した。
すばらしい激戦に、終局後、期せずして会場から大きな拍手がわきあがった。
小川「本当に最後の最後まで、素晴らしい戦いでした」 |
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