|
対局者も熱戦の興奮がすぐには冷めず、しばらく盤上の検討に入ってなかなか立ち上がらない。公開対局にしては珍しい。
武宮「鈴木歩ちゃんが嬉しそうですねー」など、しばらくは武宮九段と小川六段のトークで場をつなぐ。 |
やがて検討が一段落したところで、会場は再び大きな拍手につつまれた。
対局者が大盤の前に移動し、マイクが渡される。
鈴木「最後の最後まであまりに難しくて、もう笑うしかありませんでした」
張「(逆転だったので、相手に)ちょっと申し訳ないです。最後はこちらが悪かったのですけれど、途中までは難しい勝負でした。」
ここで、相手が奥さんだということは気になりましたか?と聞かれて「気にしないようにしていました」と苦笑いで応じた。 |
鈴木「張先生は、分かりやすく打ってくれるのでよかったです」
張「鈴木さんは手どころをしっかり読めるので、安心して打ち進められました」
と二人とも優勝ぺアらしく、お互いの健闘を讃えた。 |
|
|
|
一方敗れた小林・山下ペア。
山下「泉美さんが強手を連発して必勝形を築いたかと思ったのですが… 対局前に、張さんに泉美さんの体のこともあるから… といったら張さんは『すぐにツブすようにします』と言ったんですよ。それなのに、長引いたからもう投了してくれるかと思っていたのが甘かったです」
と負けてもユーモアたっぷりの敗戦の弁。
小林「(張名人と)1対1で打つと威圧されて手が萎縮してしまうのですが、ペア戦だと力を出せます。でも敗着を打ったのが悔しい。(終局数手前の)その失着がなければ勝っていたのに!」とこちらは悔しさをにじませた。 |
|
武宮九段が「勝っても負けても素晴らしいとしか言いようが無い。感動的な碁でした」
そうまとめて、会場から大拍手が贈られた。 |
続いて対局者に花束が贈呈され、解説の武宮九段と小川六段も大きな拍手で送られた。 |
|
|