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井澤「どのあたりで、勝ちを意識されましたか?」
岡田「真ん中の黒石を取れているとはわかっていなかったのですが、『取れてます』という解説の声が聞こえてきて…(場内・笑)」
山田「僕も解説の声が聞こえてきて(場内・大爆笑)。解説が楽しくて、そちらを聞いてばかりいました」 |
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石田「中央のシノギはあったでしょ?」
鈴木「はい。うっかりしました。いやー、私は全然石田先生の解説が聞こえてなくて。(場内・大爆笑)」
張「その前にも、いろいろおかしくなってしまって…だいぶやり損なったが、まだ悪くないと思っていました。中盤では勝負形になったと思ったのですが…」
鈴木「実は、数日前に、張栩先生に10局近く特訓していただき、いい感じだったのですが。今日の碁はふがいなくて、申し訳ないです」 |
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井澤「優勝ペアは、来年もペアを組むことになりますが」
岡田「あ。山田さんが、ちょっとつらそうな顔をされてます。(笑)」
山田「来年もがんばりましょう」 |
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表彰式では、熱戦の興奮が冷めやらない中にも、戦い抜いた四名のすがすがしい表情が見てとれた。
優勝ペアには500万円の目録、準優勝ペアには100万円の目録が送られた。 |
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最後に、優勝ペアの喜びの声をご紹介して、大会レポートをしめくくることにする。
井澤「お二人は、以前にも組まれたことがあったそうですが、岡田さんが覚えていらっしゃらなかったとか?」 |
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岡田「そうなんです。はじめてですがよろしく、とごあいさつしたら、前にも組んだことがありますよって(笑)。じゃあ、すぐに負けてしまったんですね、と言いましたら、いえいえ勝ちましたよって(笑)。でも、どうしても思い出せなくて。最近はいろいろなことを忘れてしまうんです」 |
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山田「それで、今回優勝したら決して忘れませんと言われました。それが一番大きかったと思います。覚えてもらわないといけませんから」
井澤「他に勝因をあげるとしたら?」
岡田「ペア碁は、ひとえに、男性棋士の優しさ、辛抱に尽きます。私はよきパートナーに恵まれて幸せでした」 |
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山田「私も、岡田さんが頼もしかったです。ペア碁は、周りが一流棋士ばかりなので、出られるだけで嬉しい。その中でも優勝は、やはり特別な思いです」
岡田「来年は、こんなに今年のようにうまくはいかないと思いますが、詰碁でも勉強して備えようと思います」
山田「岡田さんの棋風がわかってきましたので、来年もいけると思います。期待してください」 |
果たして、岡田・山田ペアの連覇なるか。どんな新しいドラマが待ち受けているのか。
早くも年末の幕開きが待ち遠しい。 |
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