15組のペアが決定すると、昨年の優勝ペアの大沢奈留美三段にマイクが向けられた。大沢三段「リコー杯には何回も出場させていただいていますが、昨年初めて、趙先生と組むことができました。趙先生は、一局勝つたびに喜んでくださり、よく、ペア碁は勝つと二倍嬉しいと言いますが、本当にその通りで、趙先生が喜んでくださるたびにガンバロウ!という気持ちがわいてきました。趙先生はどう思ってらっしゃるかわかりませんが、私は相性がいいと勝手に思っているので(会場大笑い)、今年も優勝したいと思います」
昨年の白熱した決勝戦を覚えている方もいらっしゃるのではないだろうか。難戦、激戦を制して見事優勝を果たした大沢三段だけあり、さすがに自信たっぷり。そして、いつもの愛くるしい笑顔での優勝宣言だった。
小川六段「十代どうしが当たりましたね。こんなに若いペアは初めてですね」石田芳夫九段「このペアは、相当本命ですね。ただ・・・大阪と東京で離れているので、心の接点が・・・」小川「やはり、ペア碁は気心がしれている方が強いのでしょうか。優しさが大切、ということですか? 石田先生?」石田「謝さんはマイペース。井山さんが合わせられるかどうかがポイントですね。二人で練習しないと、途中で崩壊する可能性もあります」
続いて、昨年優勝の大沢&趙ペアに話題が移り・・・
そして、"本命"、"対抗"に次いで石田九段が"穴"と期待したのが、鈴木&小林光一ペアだ。
終始笑いに包まれた「優勝予想」が終わり、一同の思いは、早くも大会初日に向けられた。 石田「なにしろ、対局数が多いですからね。全てを解説できるかどうかわかりませんが・・・」 小川「昨年は、全部解説しましたよ」 石田「そ、そうですか。では、がんばります」 最後に、出場棋士たちの中から三名の抱負をお伝えしよう。
まず、初出場の蘇八段。「矢代さんとは、11歳の頃から同じ寮生だったので、気心が知れていて、スムーズにいくと思います。さっそく連絡をとってみて、もし練習できれば、少しいい成績を残せるのではないかと思います!」
石田芳夫九段の予想は、今年は当たるのか!?果たして、今年はどんなドラマが待っているのか!?待ち遠しい大会初日は、12月6日(土)。恵比寿・ザ・ガーデンホールにて、第一回戦・第二回戦・準々決勝進出決定戦が行われる。