Pair Go RICOH CUP 2009 〜リコー杯プロ棋士ペア碁選手権2009〜
大会レポート Tournament Report
< 準々決勝戦、準決勝戦 >

12月6日(土)に開幕した囲碁界の夢の祭典――「リコー杯プロ棋士ペア碁選手権2009」は、大会初日から一週間後の12月13日(土)に、準々決勝と準決勝の全6局が行われた。この日も開場前から100人近い囲碁ファンが列をつくる盛況ぶり。会場となった東京・恵比寿ザ・ガーデンホールは1,000余人の熱気に包まれた。もちろん、対局も、熱戦に次ぐ熱戦。今回も、参加棋士たちの控室の表情とあわせてレポートしていこう。


大会二日目は、ネットで公募された「親子レポーター」3組が、参加棋士たちに密着取材を行う企画も盛り込まれた。憧れの棋士に直接質問をしたり握手をしたり・・・毎年恒例となっている人気企画に、今年もレポーターは親子そろって目をキラキラさせていた。どんな取材ができたのか、「親子レポート」のページにもぜひアクセスしていただくこととして、ここでも、例年以上に熱心なインタビューに棋士たちがドギマギだった様子からお伝えしよう。
神奈川からきた佐藤咲優理ちゃん(小1)、お父さんの成美(しげはる)さん親子は、「二人で考えてきました」という質問を作文用紙にまとめてきて、咲優理ちゃんが元気よく読みあげてのインタビュー。「自分はどんな性格だと思いますか? その性格が棋士としてどのように向いていると思いますか?」という質問に・・・ 羽根直樹本因坊の返答は「忘れっぽい性格ですね。負けてもすぐに忘れて次のことに向かえるところが棋士に向いてたかな」。
高尾紳路十段は「のんびりやでマイペース。棋士にはあまり向いてない性格だと思うよ。でも、性格だから仕方ないね」。井山裕太八段は「棋士はみんなそうだと思うけれど、負けず嫌いなところ。最近はちょっと大人になったけど(笑)。この世界は勝つか負けるかなので、自分にはよかったと思ってます」
咲優理ちゃんに将来の夢を聞かれた鈴木歩四段は、「碁も強くなりたいけど、人としてちゃんと生きていきたいです。人の道にそむかないで」。この返答に、周囲の棋士たちが大笑い。歩四段は「え?どうしてみんな笑うの?これ笑うとこ?」


藍谷慎太朗くん(小2)とお母さんのえみさんも神奈川からかけつけた。慎太朗くんは昨年碁を覚えて、1年で4級になったという腕前で、「囲碁は大好き。負けると思ったところで、相手が間違えたりして、急に展開が変わるところが好きです」と、やはり元気いっぱいだ。「好きな棋士は趙治勲!今日は会えなくて残念だったけど、テレビでしか見たことのない棋士に大勢会えて緊張しました」。

その慎太朗くんの質問「家族にプロ棋士がいることのいいことと悪いことを教えてください」に答えて、岡田結美子六段は「いい面は、夫(岡田伸一郎八段)がサラリーマンのように毎日会社に行かなくてもいいので、一緒に子育てができるところ。よくない面は、一緒にいる時間が長すぎるので、喧嘩もいっぱいしてしまうこと(笑)」。これを隣で聞いていた小山栄美五段が「将来の参考にしてください」と言い添えていた。
もう一組、はるばる秋田からこの日のために上京してきたのは、高橋千穂ちゃん(小3)とお父さんの和明さん。
千穂ちゃんは4歳のときにお父さんに手ほどきをしてもらい、現在は7級。「秋田まで囲碁を教えにきてくれたことがあるマイケル・レドモンド先生と梅沢由香里先生が大好きです」と話してくれた。梅沢女流棋聖と握手をして「緊張しました!」と顔を赤らめていた。

さて、親子レポーターの取材に控室が賑わっているうちに、いよいよ勝負の時間が迫ってきた。先週の大会初日に「オシャレになったんじゃない?」と梅沢女流棋聖に声をかけられていた井山八段は、この日も髪型をバッチリ決めて気合十分。
今度は吉田美香八段に「今日の井山さん、髪の毛、気合入ってるよね」、河野臨九段にも「うん。(前髪のあたりをさして)このあたりが立ってるよね」と声をかけられていた。

準々決勝4局の組み合わせは下記のとおりだ。



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