勝負の世界に生きるプロたちが、男女ペアになって芸と度胸を競う大会、「プロ棋士ペア碁選手権2010」が今年も開幕した。
10月26日に東京・飯田橋の「ホテルメトロポリタンエドモント」に、出場棋士が集合して、ペアの組み合わせとトーナメントの抽選会が行われた。
毎年のように出場する強豪から、初めての若手まで、男女16名ずつ32名のトップ棋士が、日本一呼吸の合ったペアを目指す大会である。集まった棋士たちは、ふだんの対局とは一味違った穏やかな表情で、控室の会話も弾んでいた。
誰とペアを組むかは抽選次第である。男性棋士にとっては、だれでも歓迎の心境だろうが、女性棋士は微妙なところだ。強い棋士と組んで勉強したい気持ちと、やさしい棋士と組んで少しでも緊張を和らげたい気持ちが同居しているように見える。
会場の拍手に迎えられて、いよいよ抽選会の始まりである。
司会は、後藤美代子さん。「今年で17回目を迎えました本イベントも、回を重ねるごとに人気を博し、年末年始の恒例イベントとして、すっかり定着いたしました。今年の日本囲碁界のオールスター戦の幕が本日の抽選会によって切って落とされます。」
抽選の前に主催の日本ペア碁協会から、理事・事務局長の滝裕子があいさつに立った。
滝「ペア碁は楽しく奥が深いものです。プロの先生方にも体験していただく大会に、今年もご参加いただいてうれしく思います。今年はアジア競技大会で、団体戦とともにペア碁も行われることになりました。ペア碁の歴史に残るうれしいニュースでございます。今後ともペア碁をよろしくお願いいたします」とペア碁の新展開を紹介しながら、開幕を宣言した。
本大会の審判長の大竹英雄名誉碁聖と、副審判長の小川誠子六段が紹介されてから、いよいよ抽選会に入った。
[ このページの一番上へ ↑ ] |