さて、まだ二回戦が始まってもいないのだが、控室では9路盤研究会も始まった。 小林光一九段と鈴木歩四段、ここに趙九段が加わって始めたところに、次々と棋士たちが集まってきたのだ。鈴木四段の手に、「オー!」と感嘆の声をあげた趙九段は「(歩ちゃんは)芸が違うね!」。そして、ペアの光一九段に「(歩ちゃんとペアを組めるなんて)恵まれてるね〜!」。賑やかな研究会の横を通りかかった依田九段は、「あれ!せっかく和子ちゃんに教えてもらったのに、9路盤の秘策がここで流れてるのか!」と大声をあげた後、「まあ、9路盤を打たないようにすればね」と、小西八段にニ回戦勝利を約束して対局会場へ向かった。 |