優勝の謝・王ペア、準優勝の吉原・結城ペアに、滝裕子日本ペア碁協会常務理事・事務局長からそれぞれ賞状と賞金が贈られた。
謝・王ペアには、立派な優勝トロフィーも贈られたが、これがかなり重い。受け取った王九段が両手で抱えるが、気をつけないと体がよろけそうだ。記念撮影では腕がつらそうで、カメラマンたちが慌ててシャッターを押していた。
石田芳夫九段「相手がいい碁だったけど、がまんして慌てなかったのがよかった」
小川誠子六段「お二人の相性がいいですね」
謝依旻女流本因坊・女流名人「ペアで打てて勉強になります。ふだんの手合いの前日は緊張するのですが、ペア碁は一人じゃないので少し楽です。自分では思いつかないような手を打ってくれるし、形勢が少しくらい悪くても何とかしてもらえます」
王銘エン九段「共同で碁を創るのが楽しい。勝ち負けは関係ないですね」
決勝戦終了後には懇親会が行なわれた。対局者四人がそれぞれあいさつしていたが、結城九段の話が印象的だった。
結城九段が、「銘エンさんのボヤキは明るいけど、ぼくのは暗いボヤキだから、パートナーに与える影響がよくない」と反省するものだから、吉原五段が手を横に振って否定しながら、笑顔でフォローしていた。
その話を受けて謝女流本因坊・女流名人が、「確かに銘エン先生のボヤキは明るいので気になりません。それより、私が悪手を打っても何とかしてくれると思って、楽な気持で打てます」と相性のよさを示していた。
王九段は、「50歳になって優勝を味わえるなんて、謝さんのおかげ。うれしい」とよろこんでいた。吉原五段と結城九段ももちろん活躍するに違いない。
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